美容室やサロンでキャッシュレス決済を導入したいと思っていても、サービスが多くてどの決済端末が自身のお店に合うのかわからないと悩んでいる人は多いでしょう。
この記事では、美容室経営者が知っておくべき決済端末をさまざまな点で比較し、具体的な選び方、補助金活用法まで網羅的に解説します。
この記事を参考に、ご自身のお店に合った決済端末を選んでみましょう。
美容室におすすめの決済端末9選を比較
美容室におすすめの主要なキャッシュレス決済端末サービスを比較します。
手数料や入金サイクル、対応決済ブランドを総合的に見て、ご自身の経営スタイルに合うサービスを見つけることが重要です。
| 決済端末 | 初期費用 (端末代金) | 月額費用 (税込) | 決済手数料 (最安値/主要カード) | 入金サイクル | 対応決済 |
| Square(スクエア) | 0円~ (端末による) | 0円 | 2.50%~ | 最短翌営業日 | クレカ、電子マネー、QRコード(42種以上) |
| Airペイ(エアペイ) | 0円 (キャンペーン適用時) | 0円 | 2.48%~ (COIN+ 0.99%) | 最短月3回/月6回 | クレカ、電子マネー、QRコード(71種以上) |
| stera pack(ステラパック) | 0円 | 初年度0円 (2年目以降 3,300円) | 1.98%~ | 最短2営業日後 | クレカ、電子マネー、QRコード(30種以上) |
| スマレジ・PAYGATE POS | 0円 (キャンペーン適用時) | 3,300円 (プランによる) | 1.98%~ | 月2回 | クレカ、電子マネー、QRコード(30種以上) |
| JMSおまかせサービス Webプラン | 0円 (端末による) | 0円または693円 | 2.48%~ | 月2回または月6回 | クレカ、電子マネー、QRコード(71種以上) |
| PayCAS Mobile | 0円 (特別セットプラン) | 1,980円 (税別)~ | 2.48%~ | 月2回 | クレカ、電子マネー、QRコード |
| 楽天ペイ ターミナル | 0円 (キャンペーン適用時) | 0円または2,200円 | 2.00%~ | 毎日(楽天銀行)/ 翌営業日(他銀行) | クレカ、電子マネー、QRコード |
| STORES 決済 | 0円 (条件あり) | 0円 | 1.98%~ | 最短翌々日 (手動) / 毎月20日 (自動) | クレカ、電子マネー、QRコード |
| PAYGATE | 0円 | 3,300円 | 1.98%~ | 月2回 | クレカ、電子マネー、QRコード(30種以上) |
ただし上記の情報はキャンペーンやプランによって変動する可能性があります。
最新の情報は各社公式サイトでご確認ください。
Square(スクエア)
| 決済端末 | Square(スクエア) |
| 初期費用 (端末代金) | 0円~ (端末による) |
| 月額費用 (税込) | 0円 |
| 決済手数料 (最安値/主要カード) | 2.50%~ |
| 入金サイクル | 最短翌営業日 |
| 対応決済 | クレカ、電子マネー、QRコード(42種以上) |
Square(スクエア)は、コンパクトな端末とシンプルな料金体系で、少人数オペレーションの美容室・サロンでも導入しやすい決済サービスです。
席会計や物販販売にも柔軟に対応でき、現金授受の手間を減らしてレジ締めも自動集計できるため、施術やカウンセリングに時間を回しやすくなります。
月額固定費、振込手数料、解約手数料などがすべて無料で、低リスクで始められる点が大きなメリットです。
POSレジアプリも無料で提供されており、在庫管理、顧客リスト、データ分析、スタッフ管理などをまとめて管理できます。
審査が早く、最短で申込み当日に審査が完了し、即日カード決済が導入可能です。
Square リーダー
Squareリーダーは、ICカード、タッチ決済、Apple Payなどに対応したコンパクトでリーズナブルなクレジットカードリーダーです。
スマートフォンやタブレット(iOS 11.0以降またはAndroid 5.0以降)にBluetoothで接続して使用します。
手のひらサイズで持ち運びに大変便利であり、屋外決済やイベントでの決済にも活用されています。
端末代金は7,980円(または4,980円)ですが、月額費用はかからず、決済手数料のみの負担で利用できます。
QRコード決済(PayPayなど)は、接続したスマホやタブレットにコードを表示してお客様に読み取ってもらう方式で受付可能です。
Squareターミナル
Squareターミナルは、クレジットカード、デビットカード、電子マネー、PayPayなど、さまざまなキャッシュレス決済に対応したオールインワン決済端末です。
レシートプリンターを内蔵しており、暗証番号の入力にも対応しています。
Wi-Fi環境があれば、スマホやタブレットと連動させる必要がなく、これ一台でキャッシュレス決済に必要な機能が揃っています。
1日充電が持つため、テーブル決済や屋外決済にもおすすめで、持ち運びが可能です。
端末価格は46,980円(または39,980円)ですが、月額固定費は無料です。
Airペイ(エアペイ)
| 決済端末 | Airペイ(エアペイ) |
| 初期費用 (端末代金) | 0円 (キャンペーン適用時) |
| 月額費用 (税込) | 0円 |
| 決済手数料 (最安値/主要カード) | 2.48%~ (COIN+ 0.99%) |
| 入金サイクル | 最短月3回/月6回 |
| 対応決済 | クレカ、電子マネー、QRコード(71種以上) |
Airペイ(エアペイ)は、iPad+リーダーでレジまわりがすっきりできるため、狭い受付カウンターでも高単価メニューのカウンセリングスペースを確保しやすくなります。
現金の受け渡しやお釣りの計算がなくなることで、カラー後の薬剤チェックや次回来店提案に集中でき、「会計に追われてカウンセリングが浅くなる」課題を和らげます。
また、Airペイは業界最多水準の全71種以上の決済ブランドに対応している点も特徴です。
iPadまたはiPhoneとカードリーダー1台で決済を行え、初期費用・月額費用はかかりません。
振込手数料は全ての銀行口座で無料であり、キャッシュフローの安定に貢献します。
入金サイクルは、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行の場合は月6回、その他の口座は月3回です。
現在、キャッシュレス0円キャンペーンを実施中で、iPadとカードリーダーが無償貸与されるため、初期費用を抑えて導入したい美容室におすすめです。
無料POSレジアプリ「Airレジ」や予約システム「Airリザーブ」、シフト管理サービス「Airシフト」など、リクルートのAirシリーズとの連携に優れています。
stera pack(ステラパック)
| 決済端末 | stera pack(ステラパック) |
| 初期費用 (端末代金) | 0円 |
| 月額費用 (税込) | 初年度0円 (2年目以降 3,300円) |
| 決済手数料 (最安値/主要カード) | 1.98%~ |
| 入金サイクル | 最短2営業日後 |
| 対応決済 | クレカ、電子マネー、QRコード(30種以上) |
stera pack(ステラパック)は、客層が「学生~社会人~シニア」まで幅広く、支払い手段がバラつきやすい美容室・サロンの現場負担を減らすために相性が良い決済端末です。
最大の特徴は、タッチ決済やICカード決済を含む30種類以上の決済手段に端末1台で対応できる点です。
また、2画面構成でスタッフ側とお客様側の操作が分かれているので、会計のたびに端末を回したり、カードを預かって操作したりする必要がなく、施術中の会話や仕上がり確認の流れを崩さずにスムーズに決済へ移行できます。
さらに、美容室・サロン向けPOS(予約管理やカルテ管理システム)と連携させることで、施術メニュー・指名・店販を紐づけた売上が自動でまとまり、「会計方法ごとに締め作業が煩雑」「現金とカードで数字が合わない」といったバックヤードの悩みも軽減できます。
顧客属性や来店履歴に応じたクーポン・スタンプなど販促機能も組み合わせれば、カラー周期が長くなりがちな顧客への来店喚起や、トリートメント・ホームケア商品の再購入提案にも活用でき、「単価アップとリピート率を両立したい」というサロン特有の課題にも応えられます。
月額利用料は初年度0円(2年目以降3,300円)ですが、Visa・Mastercardの決済手数料が1.98%~と他社と比べても割安です。
高額決済の多い美容室において、売上規模が大きくなると手数料の差額が月額費用を上回るため、月商150万円以上の店舗ではコスト削減につながります。
入金サイクルは最短2営業日後で、三井住友銀行口座なら振込手数料は無料です。
24時間365日のサポート体制と、契約中の故障は無料交換、レシートロール紙の無料発注といった充実したアフターサポートも特徴です。
スマレジ
| 決済端末 | スマレジ |
| 初期費用 (端末代金) | 0円 (キャンペーン適用時) |
| 月額費用 (税込) | 3,300円 (プランによる) |
| 決済手数料 (最安値/主要カード) | 1.98%~ |
| 入金サイクル | 月2回 |
| 対応決済 | クレカ、電子マネー、QRコード(30種以上) |
スマレジは、POSレジメーカーのスマレジが提供するプリンタ内蔵型・タッチパネル操作が可能なオールインワン決済端末です。
スマレジは『PAYGATE POS』というPOSレジと連携することで、メニュー・施術履歴・店販を細かく紐づけられるため、「指名売上やホームケア商品の提案がスタッフごとにどれくらいできているか」を見たいオーナーのニーズに応えます。
決済と同時に単価や再来周期が可視化されることで、感覚頼みだったカウンセリングを数字に基づいて改善しやすくなります。
また、持ち運びが可能(ポータブル型)で、席での決済にも対応しています。
Android搭載で4G回線での通信が可能なため、Wi-Fiがない場所でも会計が可能です。
決済手数料は1.98%からと低水準で、期間限定で端末代金(通常39,600円)が0円になるキャンペーンが行われていることがあります。
JMSおまかせサービス Webプラン
| 決済端末 | JMSおまかせサービス Webプラン |
| 初期費用 (端末代金) | 0円 (端末による) |
| 月額費用 (税込) | 0円または693円 |
| 決済手数料 (最安値/主要カード) | 2.48%~ |
| 入金サイクル | 月2回または月6回 |
| 対応決済 | クレカ、電子マネー、QRコード(71種以上) |
JMSおまかせサービス Webプランは、複数店舗を展開するサロンで「店舗ごとに入金管理や手数料条件がバラバラで把握しづらい」という悩みを解消します。
決済ブランドを一括管理できるため、オーナーや本部は集計・経理の手間を減らし、各店長は人材育成やメニュー開発などコア業務に時間を割きやすくなります。
一括管理だけでなく、取り扱いの決済ブランドの種類が多いこともメリットで、インバウンドにも対応できる71種類の決済ブランドに対応しています。
端末は持ち運びしやすい無線のモバイルタイプ「VEGA3000Mobile2」と、レジ横に置く有線の据え置きタイプ「VEGA3000Countertop」の2種類から選べ、いずれも端末代金は0円です。
モバイルタイプでLTE回線を選ぶ場合は、別途SIM利用料が月額693円発生します。
決済手数料はVISA/Master/交通系電子マネー/QRコード決済が3.24%、JCB/AMEX/Dinersなどが3.74%(または2.48%~)です。
入金サイクルは月2回または月6回から選べ、振込手数料は無料です。
PayCAS Mobile
| 決済端末 | PayCAS Mobile |
| 初期費用 (端末代金) | 0円 (特別セットプラン) |
| 月額費用 (税込) | 1,980円 (税別)~ |
| 決済手数料 (最安値/主要カード) | 2.48%~ |
| 入金サイクル | 月2回 |
| 対応決済 | クレカ、電子マネー、QRコード |
PayCAS Mobileは、「お客様の体験を最後まで個室の中で完結させたい」という半個室・完全個室サロンに合った決済端末です。
片手で持てるサイズでプリンターまで一体化しているため、ハサミやアイロン、ワゴンでただでさえ手狭なセット面でも、追加の機器を置かずにその場会計ができます。
施術後にリラックスしている状態からレジ前まで歩いてもらう必要がなく、「他のお客様と顔を合わせたくない」「すっぴんを見られたくない」といったプライバシー意識の高いお客様にも配慮できるので、エステや脱毛などパーソナル性の高いメニューほど満足度を高めやすくなります。
SIM対応・大容量バッテリー搭載なため、席や個室での決済を頻繁に行ってもバッテリー切れでお客様を困らせることもありません。
特別セットプランを利用することで、端末費用0円、月額費用1,980円(税別)~、決済手数料2.48%~というお得な条件が適用されます。
Android OSを採用しており、POSやモバイルオーダー、勤怠管理などの業務アプリを後から追加搭載できる拡張性があります。
決済事業者との契約や入金を一本化できるため、導入にかかる手続きを大幅に短縮できます。
楽天ペイ ターミナル
| 決済端末 | 楽天ペイ ターミナル |
| 初期費用 (端末代金) | 0円 (キャンペーン適用時) |
| 月額費用 (税込) | 0円または2,200円 |
| 決済手数料 (最安値/主要カード) | 2.00%~ |
| 入金サイクル | 毎日(楽天銀行)/ 翌営業日(他銀行) |
| 対応決済 | クレカ、電子マネー、QRコード |
楽天ペイ ターミナルは、決済機能、プリンター、通信機能、楽天ポイントカード機能を備えた一体型マルチ決済端末です。
楽天ポイントをきっかけに新規・再来店を増やしたいサロンに向いています。
「美容代はポイントが貯まりやすい店を選びたい」という顧客心理に応えつつ、ポイントを活用したトリートメント追加やホームケア商品の提案がしやすくなり、値引き以外の形で満足度と単価を両立できます。
通常価格34,800円の端末費用が、キャンペーンの利用で0円になるチャンスがあります。
決済手数料は2.00%~(スタンダードプラン)と低水準です。
振込先口座を楽天銀行に指定すれば、毎日前日分の売上が入金され、振込手数料は無料になります。
他銀行口座を指定する場合は、振込依頼の翌営業日に入金されますが、1回につき330円の振込手数料が発生します。
振込先が楽天銀行であることに抵抗がない事業者におすすめです。
STORES 決済
| 決済端末 | STORES 決済 |
| 初期費用 (端末代金) | 0円 (条件あり) |
| 月額費用 (税込) | 0円 |
| 決済手数料 (最安値/主要カード) | 1.98%~ |
| 入金サイクル | 最短翌々日 (手動) / 毎月20日 (自動) |
| 対応決済 | クレカ、電子マネー、QRコード |
STORES 決済は、業界最安水準の決済手数料1.98%~で導入できることが最大のメリットです。
それだけでなく、デザイン性とブランド作りに直結する決済基盤という観点でもSTORESは優れています。
STORESは予約・決済だけでなく、ショップページや簡易サイト、オンラインストアまで同じ世界観で揃えやすいため、「サロンの世界観をオンライン・オフラインで統一したい」というブランディング志向の高い美容室にとって、決済を世界観づくりの一部として設計しやすいサービスです。
初期費用や月額固定費は0円で利用できます。
端末代金は通常19,800円ですが、お申し込み完了後180日以内に合計売上10万円以上を達成すると端末代金が0円になるキャンペーンを実施しています。
電子マネー(Suica, PASMOなど)の決済手数料が1.98%と業界最安値である点が大きなメリットです。
入金方法は手動入金(最短翌々日)と自動入金(毎月20日)の2種類があり、手動入金なら依頼ボタンを押せば最短翌々日に振り込まれます。
売上10万円以上なら振込手数料は無料ですが、10万円未満だと200円かかります。
PAYGATE
| 決済端末 | PAYGATE |
| 初期費用 (端末代金) | 0円 |
| 月額費用 (税込) | 3,300円 |
| 決済手数料 (最安値/主要カード) | 1.98%~ |
| 入金サイクル | 月2回 |
| 対応決済 | クレカ、電子マネー、QRコード(30種以上) |
PAYGATEは、予約システムやPOSと連携しやすく、「無断キャンセルやドタキャンで売上と時間が失われる」というサロン特有の悩みを軽減できます。
事前決済やデポジット運用も設計しやすいため、人気スタイリストの予約枠を守りつつ、キャンセルポリシーを丁寧に運用したいサロンに適しています。
プリンター内蔵・4G通信付きの携帯型オールインワン決済端末で、決済手数料は1.98%からと低水準であり、客席での決済にも対応できる持ち運び可能なタイプです。
スマレジとの連携が可能ですが、端末単体でも簡易レジ機能が搭載されているため、別途POSレジを用意しなくても会計業務を行えます。
導入費用は無料ですが、月額3,300円の固定費がかかります(条件次第で無料プランあり)。
電話サポートが24時間365日受け付けている点であり、遅くまで営業している美容室でも安心です。
入金サイクルは月2回とやや少なめですが、振込手数料は無料です。
美容院がキャッシュレス決済を導入するメリット
美容室・サロンがキャッシュレス決済を導入することで、顧客満足度向上から業務効率化、そして売上アップに至るまで、多岐にわたるメリットが得られます。
- 現金を持たないお客様にも利用してもらえる
- 事前決済で無断キャンセルを防げる
- 会計にかかる時間を短縮できる
- 会計ミスを減らせる
- 待ち時間に会計できるようになる
現金を持たないお客様にも利用してもらえる
現代において、お客様は普段からクレジットカードや電子マネーで買い物をすることが増えており、「できるだけ現金以外の方法で支払いたい」と回答する割合は8割を超えています。
美容室のメニューは比較的高額になることが多く、手持ちの現金を気にせずサービスを選べるようになるため、高額メニューや追加オプションの選択がしやすくなり、客単価アップにつながります。
キャッシュレス決済がないお店は、お客様に「次回は利用を止めよう」と思われたり、お店を選ぶ段階で機会損失になるリスクが高まります。
事前決済で無断キャンセルを防げる
美容室経営の大きな悩みの一つである無断キャンセルは、事前決済システムを活用することで大幅に改善できます。
お客様が予約と同時に決済を完了させることで、予約に対する意識が格段に高まり、心理的なコミット効果が生まれます。
万が一キャンセルが発生した場合でも、事前に決済が完了しているため、キャンセル料を確実に徴収できます。
会計にかかる時間を短縮できる
キャッシュレス決済は、レジ業務における時間を大幅に短縮できます。
現金決済に必要な「計算→現金を受け取る→お釣りの計算→お釣りを数えて渡す」といった煩雑な作業が不要になり、お客様を待たせる時間が減ります。
会計がスピーディーに完結することで、お客様の満足度が向上し、スマートな会計で良い印象を維持したまま帰宅していただけます。
会計ミスを減らせる
現金管理を行う場合、どうしても人的ミス(現金の数え間違いやお釣りの渡し間違い、レジ締め時の差異)が避けられません。
キャッシュレス決済率を高められれば、現金に直接触れる必要がなくなり、現金に関するトラブルを抑止することにも役立ちます。
POSレジと連携すれば、予約情報から会計入力の手間が省け、会計ミスを防止できます。
待ち時間に会計できるようになる
モバイル型(ポータブル型)の決済端末や、iPadを活用したPOSレジシステムを導入すれば、レジ横だけでなく、お客様の施術スペースや席に持ち運んで会計を完結できます。
これにより、お客様が会計のためにレジに立っていただくことなく、リラックスした状態のままスムーズに支払いを済ませることができます。
特に個室型美容室やプライベートサロンのような雰囲気で営業されている美容室なら、VIPのような演出にもつながり、接客品質の向上に貢献します。
美容院がキャッシュレス決済導入するときのデメリット・注意点
キャッシュレス決済の導入は多くのメリットをもたらしますが、導入前に理解しておくべきデメリットや注意点も存在します。
- 決済手数料の発生
- 入金タイミングの遅延
- スタッフの習熟期間
決済手数料の発生
キャッシュレス決済を導入する最も大きなデメリットは、売上に対して決済手数料が発生することです。
美容室の決済手数料の相場は、現在主要決済システムでは3.24%~3.95%のところが多いですが、中小事業者向けプログラムなどを利用すれば、1.98%~2.50%程度で提供されるサービスもあります。
月売上が100万円の美容室で決済比率70%の場合、手数料率は3.25%だと年間で約27.3万円の手数料負担となります。
しかし、この手数料は機会損失を防ぎ、客単価向上や新規顧客獲得につながる「必要経費」として捉える必要があります。
売上が大きい店舗(月商80万円以上)では、月額固定費が発生しても、手数料率が低い有料サービス(stera packなど)を検討することで、トータルコストを削減できる場合があります。
入金タイミングの遅延
現金決済と異なり、キャッシュレス決済の売上金は、決済代行会社を経由するため、お店の口座に振り込まれるまでに時間差が発生します。
入金サイクルは「最短翌営業日」(Squareなど)から「月1〜2回」(多くのQRコード決済や一部のカード決済)までさまざまです。
美容室は人件費や家賃などの固定費を毎月支払う必要があるため、入金サイクルが短いサービスを選ぶことが、特に個人経営のサロンや開業直後で資金繰りに余裕がない場合、安定経営のためには不可欠です。
スタッフの習熟期間
新しいシステムを導入する場合、スタッフ全員が操作方法を習得する必要があります。
特にデジタル機器の操作に不慣れな年配スタッフがいる場合は、不安を感じるかもしれません。
しかし、現在のキャッシュレス決済端末は操作がシンプルになっており、基本的な操作なら30分程度の説明で習得が可能です。
導入時には、実際の接客シーンを想定した練習や、トラブル発生時の対応手順を事前に決めておくなど、十分なスタッフ教育を行うことが、会計時の混乱やミスを防ぐために大切です。
美容院の決済端末はPOSレジ連携でもっと便利に
POSレジ(Point of Sale:販売時点情報管理システム)は、会計処理から顧客管理、予約管理まで一元化できる、美容室経営に欠かせないツールです。
POSレジと連携させることでこれらの機能を使えるようになり、より便利になります。
- 電子カルテ/顧客管理
- 予約管理
- スタッフ管理/勤怠管理
- 売上分析/DM配信
- 粧材・在庫管理
電子カルテ/顧客管理
美容室向けのPOSレジには、顧客管理機能が搭載されています。
お客様の属性情報、来店履歴、施術内容、好みや髪質などの詳細な情報を電子カルテとして記録・管理できます。
タブレットを活用すれば、手書き入力や施術写真の登録も可能で、カウンセリング時にカルテを確認しながら最適なサービスを提案でき、顧客満足度とリピート率の向上につながります。
また、ペーパーレスでカルテを保管できるため、店舗スペースの節約にもなります。
予約管理
POSレジを導入すると、予約管理の精度が向上します。
予約サイト(ホットペッパーなど)と連携すれば、24時間いつでも予約を受け付けられ、予約情報がPOSレジに自動反映されるため、二重予約のリスクが軽減されます。
スタイリストの稼働状況や空き時間も一元管理でき、予約受付・管理、会計といった一連の業務をPOSレジに任せることで、スタッフは施術や接客に集中できるようになります。
スタッフ管理/勤怠管理
POSレジシステムによっては、スタッフの出退勤登録や勤務時間、目標管理機能などを搭載しています。
スタッフ別の売上集計や技術者別の分析機能も利用でき、給与計算や人事評価のデータとして活用できます。
これにより、手作業で行っていた勤怠管理や目標設定業務を自動化・効率化し、店舗運営を強力にサポートしてくれます。
売上分析/DM配信
POSレジは、会計や売上情報を記録し、店舗運営に役立つデータ分析を可能にするシステムです。
POSに蓄積された売上データは、時間帯、客層、メニューごとなど、さまざまな角度から集計され、図やグラフで可視化できます。
このデータ分析により、自店の強みや改善点が明確になり、適切な単価設定や新メニューの開発、人気メニューのキャンペーンといった経営施策に活用可能です。
また、顧客属性情報(誕生日、来店頻度など)に基づき、DMや販促メールを自動配信する機能(POS+ beauty、VIDシステムなど)もあり、リピーターの育成や集客促進に役立ちます。
粧材・在庫管理
美容室特化型POSレジ(SALONPOS LinQ2、A’staff、Aionyなど)には、シャンプーやトリートメントなどの粧材(店販商品)や施術用商材の在庫を管理する機能が搭載されています。
販売情報が売上データに自動反映され、在庫状況の確認や発注管理が一元化されるため、在庫管理のシステム化により作業コストを大幅に削減できます。
美容院向け決済端末の失敗しない選び方
美容室向け決済端末を選ぶ際は、単に手数料の安さだけでなく、美容室の運営スタイルや将来的な成長を見据えた多角的な視点での検討が重要です。
- 決済手数料や他コスト
- 対応可能な決済ブランド
- POSレジとの連携性
- 入金サイクル
- 操作性
- 通信環境の安定性・トラブル時の対応
決済手数料や他コスト
美容室経営では利益率が重要であり、決済手数料は3.24%~3.75%が相場ですが、サービスによって大きく異なります。
月間売上によっては、わずかな手数料の差が年間で大きなコスト差となります。
トータルコストを比較するため、以下の費用を総合的に確認しましょう。
| 初期費用・端末費用 | キャンペーンで0円になるサービスが多いですが、周辺機器(レシートプリンターなど)が必要か確認が必要です。 |
| 月額費用 | 無料のサービスが多いですが、stera packやPAYGATEなど月額費用がかかる代わりに手数料が安いサービスもあります。 |
| 振込手数料 | AirペイやSquareはどの銀行でも無料ですが、楽天ペイやstera packは指定銀行(楽天銀行、三井住友銀行)以外だと手数料が発生します。 |
| 解約時の違約金 | 長期契約が必要なサービスの場合、違約金が発生しないか確認が必要です。 |
対応可能な決済ブランド
美容室には幅広い年齢層のお客様が来店するため、多様な決済手段に対応できることが理想的です。
特に以下の決済手段への対応が重要です。
| クレジットカード決済 | 国内で最も普及しており、高額決済(1万円以上)のお客様に重宝されます。Visa、Mastercard、JCB、AMEXは最低限対応すべきです。 |
| QRコード決済 | PayPay、d払い、楽天ペイなど。低単価のお客様(3,000円程度)が多く利用し、ポイント還元キャンペーンも集客に貢献します。 |
| 電子マネー決済 | 交通系ICカード(Suica, PASMOなど)や流通系電子マネー(WAON, nanacoなど)。少額決済や店販商品の購入時に決済スピードの速さが威力を発揮します。 |
Airペイは71種以上、Squareは42種以上に対応しており、インバウンド顧客(Alipay, WeChat Payなど)への対応力も確認しておきましょう。
POSレジとの連携性
会計時の手間やミスを減らし、経営データを一元管理するためには、決済端末とPOSレジの連携性が重要です。
例えば、POSレジと決済端末が連携すれば、会計金額の二度打ちが不要になり(自動連携機能)、人の手によるミスを防げます。
美容室特化の機能としては、Square POSやスマレジ、Airレジといった汎用型POSだけでなく、POS+ beauty、Aionyなどの美容室特化型POSレジとの連携が可能か確認しましょう。
連携により、電子カルテ、予約管理、スタッフ別売上分析といった美容室に必要な機能がより便利になります。
入金サイクル
入金サイクルは短いほど現金感覚で利用でき、資金繰りへの影響を抑えられます。
サイクルが短いところだと、翌営業日に入金されるところもあります。
Square(みずほ・三井住友銀行)は最短翌営業日入金に対応しており、個人事業主にもおすすめです。
月複数回の入金に対応しているところもあり、Airペイ(指定銀行)やstera packは月6回の入金ができます。
振込手数料の条件と合わせて、自店で使う銀行口座にとって最も有利なサイクルを選ぶことが大切です。
操作性
決済端末は、画面デザインがシンプルで、直感的に操作できる仕様がおすすめです。
操作性の高い端末なら新人スタッフでも短期間で習熟でき、教育にかかる時間とコストを削減できます。
試用期間のある製品を利用したり、デモで実際の使用感を確かめてから導入を検討しましょう。
また、美容室では客席での決済や移動が多い場合があるため、持ち運びのしやすさ(モバイル型)も操作性の一部として考慮すべきです。
stera packやSquareターミナルはオールインワンで操作がシンプルだと評価されています。
通信環境の安定性・トラブル時の対応
キャッシュレス決済はインターネット通信を介するため、美容室に安定したネット環境が必須です。
Wi-Fi環境の整備に加え、万が一の通信障害や端末故障に備えた対策も重要です。
例えば通信障害で決済が使えない場合のために、現金決済のバックアップ体制を整えておくバックアップ体制がついているところもあります。
また、Squareのように手動入力決済や、電波復旧後に自動的にデータが同期されるオフライン決済機能を提供しているサービスもあります。
サポート体制として、端末の故障や操作方法が分からないといったトラブル時に、電話やメールでの問い合わせ対応時間(土日祝含むか)、修理や交換の対応スピード(stera packは契約中無料交換)などを事前に確認しておくと安心です。
美容院がキャッシュレス決済導入のコストを抑える補助金制度
POSレジシステムや決済端末の導入は、企業のデジタル化推進や生産性向上を目的とした国の補助金制度の対象になるケースが多く、導入費用の負担を大きく軽減できます。
補助金制度は公募期間が限られており、申請には綿密な準備が必要です。
- IT導入補助金
- 小規模事業者持続化補助金
IT導入補助金
IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者がITツール(ソフトウェア、サービスなど)を導入する経費の一部を補助することで、業務効率化や生産性向上を支援する目的の制度です。
POSレジやキャッシュレス決済端末システムは、この補助金の対象となることが多く、最大450万円まで補助される可能性があります。
申請には、事前に補助金対象のITツールを選択し、認定を受けたIT導入支援事業者からの購入が必要です。
申請書類の準備には時間がかかるため、導入予定の3ヶ月前から準備を始めることをおすすめします。
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が策定した経営計画に基づき、販路開拓や生産性向上のための取り組みに必要な経費の一部を補助する制度です。
決済端末やPOSレジの導入費用も対象となる場合があり、最大50万円まで補助されます。
IT導入補助金と比較して比較的申請しやすいのが特徴ですが、こちらも年度ごとに募集期間が設けられています。
申請時には、導入が売上向上や業務効率化にどのように貢献するか、導入効果や見込みを具体的に記載することがポイントとなります。

