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世界との膨大なROMデータのやりとりをSTORM®でタイムロスなくスピーディーに

株式会社スクウェア・エニックス情報システム部田坂 圭 様 髙橋 啓介 様

スクウェア・エニックス様の課題

世界中で販売、配信されるゲームソフトの制作現場では、リリース前ともなると国内外の担当者や協力会社との間で、ROMデータのやりとりが頻繁に行われます。当時(2016年)1つのROMのデータ量は50GBを越えており(現在は100GB以上)、機種1毎、地域2毎に同一タイトルで複数のROMデータが必要になるため、転送するデータの総量は膨大になります。回線が不安定な場合、転送完了を確認するまで担当者が待機する必要があるなど大きな労力がかかっていました。

 

1:機種=ゲームを行うための機器(ゲーム機、ハードウェア)
2:地域=販売地域(対応言語、地域の文化的な特性等で別れている)

 

STORM®への期待

上記の課題を解決すべく、下記の4点を踏まえて、新しい転送システムの候補としてSTORM®をご検討いただきました。

  1. 国内外におけるファイル転送速度の高速性
  2. ファイル授受時のセキュリティの確保
  3. メンテナンスのしやすさ、運用コストの低さ
  4. システムに対する信頼感の高さ(多くのテレビ局での導入実績)

既存の複雑なシステム構成や運用に対応するべく、お客様と一緒にあらゆる角度から構成を検討するなど、弊社のエンジニア力を生かした提案にも大きな期待をされていました。

導入効果

そのような経緯を経て、株式会社スクウェア・エニックス様では、2016年にSTORM®をご導入いただきました。
導入効果としては、下記の点を評価いただき現在でも安心してご利用いただいております。

  1. 複数台からのインターネット経由(国内外)の同時接続でも安定したパフォーマンスを発揮。
  2. レジューム機能(転送が中断された場合でも自動で最後まで送ることができる機能)の利用により、データのやりとりをタイムロスなく行えることが可能。そのため担当者の業務負荷やストレスも軽減。
  3. ファイル転送に特化しており、システムとしての構成/作りがシンプル。障害時でも迅速にトラブルの解決が可能。

導入時の開発実績

 今回はSTORM®のパッケージ導入に加えて、社内システムの連携やセキュリティの強化のために、個別の開発も行いました。別のシステムとのデータの受け渡しはAPIを用いて自動化し、ファイルへの複雑なアクセス権限もSTORM®と連携することで、管理の手間を軽減しております。また、セキュリティについても認証や暗号化などの機能を独自に実装することで更なる強化を図りました。

 

今後の期待

 『データ転送の高速化はネットワークなどバックボーンでのソリューションが多く存在している。その中で、STORM®のようなアプリケーション層での高速化は非常に珍しい技術。こういった技術がより手軽に利用できるように、SaaSでの提供やクラウドサービスへの展開などを期待したい』とコメントをいただいております。

製品情報はこちら

※「STORM®」は株式会社TBSテレビの登録商標です。

※独自のUDP通信プロトコルは、株式会社TBSテレビの特許技術です。